自然と調和した自立型住居を構築するためには、家庭排水の問題も解決しなければならない。家庭から出る主な排水は、洗濯機、台所、洗面所、風呂場、トイレからだが、まず排水は基本として住居近くに掘った穴から地中へ浸透させる自然浸透式排水となる。簡単に言えば、穴の中に砂利や砂を敷き詰め、そこから排水を地中へ染み込ませていく。
排水には土管(陶管)を使用する。これは粘土を1000℃以上の高温で焼いて作られたもの。強度、耐食性、耐薬品性に優れ、機能寿命が長く、自然に返せる素材。
そして必ず無公害の洗剤、石鹸、歯磨き粉を使う必要がある。精油(エッセンシャルオイル)で作られた石鹸やシャンプーは、石油系原料や化学物質を使用していないので、排水後、完全に分解される。また消毒用エタノールも使える。これには殺菌成分があり、皮膚表面の雑菌の繁殖も抑えることができる。エタノールはサトウキビなど植物から作られている天然資源なので、直接地下へ還元することができ、計画的に栽培もできる。食器や衣類には70度以上の熱湯も使える。熱湯は殺菌や油を落とす特性もあり、汚れと臭いの両方が落ちる。その後に自然由来の洗剤を使う。
歯磨きについても、市販の歯磨き粉はほとんどの成分が化学物質なので、完全に分解されないため、これは使用しない。歯磨き粉にはキシリトールやフッ素などの使用も検討する。そして歯ブラシとフロスで磨く。歯ブラシだけでは歯の50%ほどしか磨けておらず、歯と歯の間の食べカスや汚れは細い糸のフロスを通して磨く。少なくとも、毎食後この2つを行わなければ、多くの人は虫歯になる。
こうしてあらゆる化学物質を使わず、排水を地下へ浸透させ、土壌を汚染することをさける。
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