質の高い長期記憶に達すると、考えなくても体が動くようになるので心に余裕が生まれる。その余裕の分だけ心が落着き、直感に気づきやすくなり、アイデアが生まれやすくなる。例えばこういったことを、サッカーを例に考えてみる。
初心者が足で転がってきたボールを止める時、頭は止めることで精一杯になるが、中級者になれば周囲の状況を確認してからボールを正確に止める。そして上級者は周囲の状況を確認し、止めることと相手のゴールへ向かうドリブルの1歩目を同時に行う。さらに上級者になると周囲の状況を確認し、止めることと相手のゴールへ向かう1歩目で相手1人を抜く。
こういったことは1つの例だが、ボールを止めるという基礎技術がどこまでも高まればそれだけ余裕が生まれ、1つの技術から発展した数多くの発想が生まれる。さらにスピードや正確性も増す。あらゆる上級者は基礎レベルが高く、初心者は基礎レベルが低い。上級者同士の基礎レベルにも差があり、結果それらを組み合わせた応用技術、スピード、判断力、余裕に差が生まれ、全体のレベルが違ってくる。
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