人間誰もが不幸せより幸せになりたいと思っている。そして多くの場合、何かを得ることでそれが叶えられると信じている。例えば「お金をたくさん稼げばあれもこれも買え、幸せになれる」「有名になったり何かで成功すれば幸せになれる」「あの異性と付き合えれば幸せになれる」など。
例えば気になる異性と付き合うことになり、始めは嬉しい気持ちで一杯になっても、時間が経つと次第にその感情が薄れ、場合によってはケンカが多くなり、苦しくなり、別れに至ることがある。付き合う前には相手を所有したい欲望が生まれ、それが付き合うことで喜びや幸せに変わり、別れ際には苦しみがやってくる、という過程を経る。
ここで大事なことは、どんな外部的な事柄も、得て満たされるのは自分の中の所有欲や自己顕示欲(けんじよく)で、そこで得られる喜びや幸せは長続きせず、もっと欲しくなり、やがて苦しみに変わり、それに囚われているうちは、幸せと苦しみのサイクルを延々と繰り返す。幸せと苦しみは表裏一体の関係にある。しかし人間は、苦しむより幸せになりたいと思っているわけで、その答えはどこにあるのか。その答えは幸せと苦しみの両極端の間の「無心」にある。無心に、穏やかさ、平安、安らぎ、静寂、平和がある。ここで無心を理解するために、次の簡単な方法を行ってみる。
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