人間が車を手動運転している間は、交通事故がゼロになることはない。またプラウトヴィレッジでは飲酒運転を取り締まる警察がいないため、そこへの対策がないと悲惨な事故が起こる。これらを防ぎ、交通事故ゼロを目指す。そのため、自家用車は全て完全自動運転の車となり、手動運転の機能は残す。住民の移動方法としては、住居から多目的施設までは地上を時速20キロを上限とする自動運転車で移動する。自治体間はその制限を解除し、そして別の地域でも同じく時速20キロで移動。中長距離の移動には自動運転の電車、新幹線のような設備にし、到着した駅の自治体で自動運転の車を借りる。
こうして全住民は、携帯電話で行き先を指定して移動する。こういったことにより、子供から高齢者まで世界中の人が無料で、人身事故の可能性を限りなくゼロに抑えたまま、どこでも移動できる。
自動運転車の自治体内での最高速度は20キロ。もし時速30キロの車に歩行者がはねられた場合、その死亡率は10%ほどで、時速50キロでは80%以上となる。つまり20キロ以下で走り、さらに自動ブレーキによってぶつかる確率を限りなく低くする。そして万が一当たっても死ぬ確率はかなり低くなる。
大人の歩行速度は時速6キロほどで、子供は時速3.5キロほど。つまり自治体の端(はし)から中心まで2kmの距離なので、大人の徒歩で30分かかるが、時速20キロの車では10分ほどで到着する。プラウトヴィレッジでの生活にはスピードが求められるような仕事はなく、誰もがのんびり過ごしている。つまり早く走る車は必要なく、安全が第一優先になる。これにより、自治体内での交通事故と死亡事故は限りなくゼロに近づく。
場合によっては時速20キロの車に人がぶつかって、打ち所や倒れ方が悪く亡くなる可能性もある。こういったことは徒歩より遅い時速5キロでも起こる可能性がある。つまり最大時速何キロが、車の機能を果たしつつ死亡事故もゼロに抑えるかという線引きの問題になってくる。よって現時点では時速20キロがこの2つの条件を満たすラインとし、プラウトヴィレッジへの移住者には、移住前に自動運転車など自治体での事故死は全て自己責任であることの了承を得ることになる。
この自動運転車自体が低くなって、介護士の助けがなくても車椅子の人が自分で車に乗れる作りを目指す。こうしてできるだけ助けを必要とせず活動ができる状態を作る。
また車は緊急患者も運べるように、二人ほどが横になれる大きさの作りにし、全員が内向きに座れるようにもする。
プラウトヴィレッジでは自然が多くなるが、大雨や台風の次の日は木が折れて道をふさいでいることもある。そのため車には小型の電動ノコギリを常備しておく。そして車に乗る人がその倒れた木を切り、それを側道に置いて先へ進む。
自治体ではあらゆる場所で発電が行われているので、車へ走行中給電ができるように道路へ設備を埋設する。
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