トイレの排泄物の処理は、水洗式のバイオガストイレを使用する。これはバイオマス発電で、ここからガス、電気、水素のいずれかを取り出し使用する。住居には雨水タンクを設けて、水洗トイレ、風呂、給湯、洗濯に使用する。今後の水資源の枯渇問題もあり、川や湖からの水の使用量を減らす意味合いもある。
そして竹など、植物を素材とした自然分解されるトイレットペーパーを使用する。
また注意点として、バイオガストイレの浄化槽からメタンガスが仮に漏れ出した場合、それがトイレなど室内へ溜まることを避けるため、その位置や設備に配慮する。電気回路の火花によって引火し爆発した事件もある。
また地震など災害時に困ることとして、トイレの有無がある。水洗トイレは電力がなくても動くが、断水になれば水が流せないので、手動でも排泄物を便槽に移動できるようにしておけば、災害時のトイレ不足問題は解決する。
バイオガストイレが使用できない場合は、バイオトイレを検討する。この便槽(べんそう)の中には竹パウダーやおがくずなどが詰め込んであり、排泄物を竹パウダーで撹拌(かくはん)させて分解、堆肥化する。バイオトイレは水を使わず、汲み取りも不要。内部の竹パウダーは補充か交換が必要となる。バイオトイレでは大便と小便の分離方式を採用する。理由は水分が多いと発酵が進まず、尿は臭いも出るため。そして便槽は太陽熱を使用して温め、分解を促す。
また、乳児用や介護用の紙オムツは、森林を伐採して作られている。そして使用済みの湿ったオムツを燃やすためにより強い火力が必要となり、その分多くの二酸化炭素が排出される。そのため布オムツが第一選択肢になる。化学繊維のオムツを使用するとかゆみを伴うこともあるので、自然素材を使用する。どこの住居でも乳児や高齢者、要介護者が出入りするので、全ての住居に布オムツの小型洗濯機と洗浄場所を備える。その排水も自然浸透式排水方法となる。
そしてゴミの処理については、まずプラウトヴィレッジのような自給自足社会では、スーパーやコンビニがなく、商品を包むビニール袋、ペットボトル、カン、ビンなどの自然分解されない容器や包装のゴミはない。つまり残るのは生ゴミや自然分解される容器だけとなる。この処理も第一にバイオガストイレで分解され、エネルギーに変換される。もしこれが利用できない場合はコンポストを使用し、原理はバイオトイレと同じで竹パウダーやオガクズなどと混ぜ、微生物が分解する。
このように家庭排水、排泄物、食材の残りはすべて住居での処理が基本となる。排水は自己処理で土地に還元することで、海も川も澄んだ飲める状態を保ち、水中の生物も本来の豊かな状態に戻る。
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