○組織とリーダー [1]

  誠実な人が多くなるほど組織の動きは調和し、友好的で雰囲気も良くなる。誠実とは自我への囚われの薄い人、もしくは意識として在る人が見せる性質。反対に自我の強い人が組織に多くなると非協力的になり、動きは調和せず、不正と不和も増える。



 人々は争いや戦争を好まない。もし争いになれば、自我は相手に勝って自分たちは無事でありたいと考える。相手も同じことを考えている。だから争いそのものが起こらない方が良い。そのためには内面に争いがない人物をリーダーに選ぶ必要がある。それもあらゆる場所、段階で。そうでなければ自我の強いリーダーが現れ、自分たちの無事を優先して争いを始める。それは周囲への不安を生み出し、武装する人々が増え、緊張が高まり、争いが大きくなる。この悪循環を世界中の人が知ることが、良いリーダー選出の第一歩となる。


 国民は軍隊を自国と自国民を守る組織だと考える。しかしその国のリーダーが独裁者のように自我への囚われの強い人物の場合、軍隊は国民に脅威を与える存在になる。例えば政策に逆らえば逮捕したり銃撃したりと。つまり自分たちを守るための軍隊は、自分たちを脅かす存在にもなる。だから軍隊そのものを持たない方が良い。


 自我が強い独裁者がリーダーになると自分の得のために動き、人民の意見は無視する。意識として在る者がリーダーになると全体の善のために動き、人民の意見を尊重する。それ以外のリーダーは、この間に位置する。


 自我が強い者がリーダーになると、なんとしてでも自分の立場を存続しようとする。するといつまで経っても引退せず、法律を変えてでも権力の座に居座ろうとする。これが独裁者であると恐怖政治が行われ、人々は軍隊によって攻撃され、逆らえなくなる。人々は慎重にリーダーを選ばなければならない。


 独裁者は自分と自国の批判を禁止する法令を国民に出す。「私」を守ろうとする自我の行動。


 自我が強い強欲なリーダーは、嘘つき、泥棒、詐欺師という言葉が当てはまる。


 自我の強い者は周囲に敵が増えて自分の立場が不利になってきても、まだ強気の姿勢を崩さない。それまで強気の立場で周囲を怖気つかせてきた方法を繰り返す。また自我にとって怯(ひる)むことは負けを意味する。それでも突き進みいよいよ立場が危うくなってきた時、相手へ譲歩するか逃げることが多い。


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