ローマン・コンクリートの技術は後に失われていったが、1900年代のコンクリートの建築は、型枠の中に材料を流し込み固めて使用する。
コロッセオには切込み接(は)ぎの石積みも見られたが、この石積みとローマン・コンクリートも他の宗教のシンボルと同様に各地に広がっていた技術の可能性が見えてくる。例えばエジプトのピラミッドも同じ技術で作られた可能性があり、つまり遠い場所から人々が石を引きずって運んで来たのではなく、ピラミッドの上で型枠を作り、そこに材料を流し込んで固めたということ。ピラミッドでも切込み接(は)ぎの石積みが見られた。
またちょうどこの時代、ローマ帝国によって築かれたとされる中東・西アジアのレバノンの遺跡バールベックには、重さ1200t〜2000tと見積もられている巨石がある。これもローマン・コンクリートで作られたと考えれば、どうやって人間が運んで来たのかという疑問はなくなる。またここにあるバッカス神殿なども同様の方法で作られた可能性も見えてくる。
この時代までに見られた各地の巨石建造物、この後数百年間に見られる巨石建造物は、このローマン・コンクリートと同様の技術で作られた可能性が見えてくる。それと併用して手作業でも行われた。
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