北アメリカの先住民ホピ族にも2匹の蛇のシンボルが見られた。そのホピ族の神話には宇宙創造について次のように語られている。
(第一の世界トクペラ)
最初の世界はトクペラ(無限宇宙)といい、当初は創造主タイオワだけがいた。あとは全て無限宇宙。始まりも終わりもなく、時、空間、形、生命もなかった。無の世界のみがあった。次にこの無限者は有限を生み出し、ソツクナングを創造してこう告げた。
「私は無限宇宙で生命を造る計画を実行するため、あなたを人として第一の力と器に造った。つまり祖父であり、あなたは甥(おい)だ。さあ、計画どおり互いに調和して働くよう、宇宙を秩序正しく整えるんだ」
ソツクナングは無限者の指示通りに計画を進め、無限宇宙から個体として現れるものを集めた。そして7つの宇宙を作った。
それを終え、ソツクナングはタイオワに「これはあなたの計画に沿っているか?」と尋ねると、「上出来だ」とタイオワは答え、さらに次のように述べた。
「水も同じように創造してほしい。これら宇宙に水を置いて、それぞれを等しく分けるんだ」。
ソツクナングは無限空間から水として現れるものを集め、それを各宇宙に置き、それぞれが半分個体、半分液体となるようにした。彼はタイオワに言った。
「わたしの仕事は、あなたの意にかなったものでしょうか」。
するとタイオワは次のように答えた。
「上出来だ。次に、風についても同じように頼む」。
ソツクナングは無限宇宙から風となるものを集め、それを各宇宙のまわりを穏やかに動くように配置した。タイオワはこれを喜び、
「甥(おい)よ、私の計画に従ってよく仕事をしてくれた。あなたは宇宙を創造し、個体、水、風を作って正しく配置した。だがまだ完成ではない。生命を造り、私の宇宙計画の四つの部分ツワカキを完成するんだ」
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