次のメソポタミアの浮き彫りの左の動物は、ライオン頭でワシの体のアンズー。このアンズーと戦っている人物もシンボル的存在となる。理由としては、両手に持っている稲妻の金剛杵(こんごうしょ)という道具を、アイオーンも胸に垂れ下げている。
アイオーンの胸の金剛杵(こんごうしょ)。
メソポタミアのアッカドの気象神アダド(シリアではハダド)の手にも、金剛杵(こんごうしょ)が見られる。アダドは雨風によって肥沃(ひよく)をもたらす豊穣神と、暴風雨、雷、洪水によって自然を破壊し、暗黒と死をもたらす性格があり、頭には牛の角が見られる。
アダドが彼のシンボルの牡牛(おうし)に乗る姿の浮彫もあり、手に金剛杵(こんごうしょ)を持っている。
左はアダドと有翼円盤。右側のアダドは斧(おの)も持っている。
また別の牡牛に乗ったアダドの浮き彫りでは、金剛杵(こんごうしょ)の稲妻が先端にありながら下側が長い三叉槍(さんさそう)を持っている。三叉槍(さんさそう)はギリシア神話の海と地震を司る神ポセイドンや、ローマ神話の海の神ネプチューン(ネプトゥーヌス)も持っている。
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