光背(こうはい)

光背(こうはい)とは神や聖人から発せられる光で、ニンブスとも呼ばれる。例えばイエス・キリストと聖母マリアは、頭の後ろに丸い光背が見える。光背の中の十字も共通シンボルの一つ。

受胎告知の天使ガブリエルと聖母マリアにも光背が見られる。

ステンドグラスの受胎告知

雷神・天候神であるインドラや、シヴァの異名ナタラージャにも光背が見られる。

日本の薬師如来像(やくしにょらいぞう)や釈迦三尊像には、黄金比の曲線や渦模様が見られる。どちらの像も上部の尖った大きな光背を持ち、頭の真後ろに正円の小さな光背がデザインされている。
薬師如来像釈迦三尊像

仏教の五大明王も阿弥陀如来も無という結論だったが、光背を持っている。左の画像の中心にいる不動明王は、正円と炎の光背の組み合わせ。

不動明王のように光背が炎の時もあれば、仏陀とヴィシュヌとナーガラージャのように光背が蛇の姿で表されることもある。

光背はキリスト教のシンボルのプロビデンスの目(神の全能の目)や仏陀にも見られる。プロビデンスとは「すべては神の配慮によって起こっている」の意味。日本語では「神の意志」と呼ばれる。これを言いかえると、「すべては無(意識)の配慮によって起こっている」。

 
 

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