西アフリカのフラニ族の神話では、始まりのとき巨大な一滴の乳だけがあり、それから創造神ドゥーンダリがやってきて、石を作り出した。石は鉄を作り、鉄は火を作った。火は水を作り、水は空気を作ったとある。マヤ文明のククルカン(グクマッツ)は四元素、即ち火・水・大地・空気(風)を司る。西洋の四大元素説では、この世界の物質は、火・空気(風)・水・土の4つの元素から構成される。古代インドやチベット仏教に出てくる聖なる須弥山(しゅみせん)は、物質を構成する四大元素の地・水・火・風でできた円盤上にそびえ立つ巨大な山とされる。中国では太極(=無)から陰陽、陰陽から五行思想が生まれ、万物は木・火・土・金・水の5種類の元素からなるという思想。
これらをまとめると次のようになる。これらの表現が類似しているのも、出どころが同じだからという結論。
火・水・空気・鉄・石 (西アフリカ)
火・水・空気(風)・大地 (マヤ文明)
火・水・空気(風)・土 (西洋)
火・水・風・地 (チベット仏教)
火・水・木・土・金 (中国の五行思想)
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