ネイティブ・アメリカンとタバコ

北アメリカのユタ州にある氷河期の狩猟キャンプから、紀元前1万年頃の鳥の骨とタバコの種が見つかっている。


紀元前1000年頃、アメリカのアラバマ州北部のネイティブ・アメリカンが、パイプでタバコを吸っていた証拠も出てきている。パイプの中にはニコチンが検出された。

このパイプは聖なるパイプと呼ばれ、アメリカではカルメットと呼ばれる。ネイティブ・アメリカンはパイプで煙草を吹かすことで「大いなる神秘」と会話する。彼らは大自然の全ては「大いなる神秘(宇宙の真理)」のもとにあると考えている。大いなる神秘とはグレート・スピリットのことで無を表すという結論だった。つまりタバコ、パイプは、無へ捧げる儀式用の道具ということ。

ネイティブ・アメリカンはY染色体ハプログループQが大半を占めている。Qはイラン付近で紀元前2万年頃発生したとされている。

1492年にインドを目指して出航したコロンブスがアメリカ大陸に上陸し、その先住民族をインディアンと名付ける。その頃からヨーロッパ人がアメリカ大陸にやってきてネイティブ・アメリカンのパイプを知り、世界各地に広めた。それがやがて大量生産の波に乗り、紙巻きタバコとなる。日本への最初のタバコの種子の伝来は1601年で、長崎県に来航したフランシスコ会員による。つまりパイプに類似した日本の煙管(きせる)も、大元は無への儀式用道具ということ。

各国の1800年代のパイプと後の紙巻きたばこ。


先住民とタバコ

紀元前65000年頃にアフリカで誕生したムブティ族には、大洪水を生き残った男女が人類の始祖となる物語が見られた。そのムブティ族はコンゴの熱帯雨林に住み、タバコを吸う文化も持つ。

 

またパプアニューギニアで焼畑を行うクカクカ族も、タバコを吸う文化も持っている。

 


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