ブラーフミー系文字、またはインド系文字は、ブラーフミー文字から派生した文字体系の一族の総称。ブラーフミー文字は南アジア、東南アジア、チベット、モンゴルのほとんどの文字体系の祖。下の地図では赤色が南アジア、オレンジ色が東南アジア、黄色にチベットやモンゴル。
ブラーフミー系文字は例えば、ヒンディー語、ネパール語、ネパール・バサ語、サンスクリット語、ビルマ語、カンボジア語、ラーオ語、タイ語、ジャワ語、バリ語、チベット語、梵字(ぼんじ)など。
ブラーフミーは「ブラフマーの創造した文字」を意味する。ブラフマーとヴィシュヌとシヴァのトリムルティは無という結論だった。
0(ゼロ)
インドの数学では0(ゼロ)をシューニャと言う。それを訳すと空(くう)となる。般若心経(はんにゃしんぎょう)の色即是空(しきそくぜくう)は「万物(色)を本質的に突き詰めると実体は存在しない(空)」の意味。神秘主義思想カバラではアインは無と訳され、0で表される。また0(ゼロ)という字の形はサンスクリット語の0(シューニャ"०")から来ている。つまり0(ゼロ)、シューニャ、空(くう)、アインは同じ意味で「無」を表す。
インド・ヨーロッパ語族
インド・ヨーロッパ語族には英語、ヒンディー語、スペイン語、ポルトガル語、ロシア語、ドイツ語、フランス語、イタリア語、ウルドゥー語、ペルシア語、ウクライナ語、ラテン語などがある。下の地図はインド・ヨーロッパ語族の分布。
例えばパニック(Panic)の語源はギリシア神話の牧神パン。パン(Pan)は人気のない所で、突然、混乱と恐怖をもたらすとされた。父親はゼウスともヘルメースともいわれ、どちらも無を表したもの。
ローマ神話のユーピテルも無だったが、その妻ユーノーはユーノー・モネータ(Juno Moneta)ともいう。モネータは「忠告する」という意味のラテン語monereが語源で、英語のマネー(Money=お金)の語源。また木星を英語でジュピター(Jupiter)というが、それもユーピテルが語源。ローマ神話で物事の始まりの神で1月の守護神であるヤヌス(Janus)は、1月(January=ヤーヌスの月)の語源。
こういった神の名が語源になっている例はたくさんあり、それらは無を表した存在だったので、それらの名称も突き詰めていくと無を表したものということになる。
北欧
スウェーデン、デンマーク、ノルウェー、アイスランドのスカンディナヴィアの北欧神話は、エッダという二冊の書物におさめられている。古い方は1056年までのことを、後の方は1640年までのことが書いてある。
エッダの創世神話は次のようになっている。昔は上に天もなければ下に土地もなく、ただ底なしの大洋と、霧のような世界があるばかりで、その世界の中には一つの池があふれていた。霧の世界の南方には光の世界があった。空に水蒸気が起こって雲ができると、その雲からユミルと呼ぶ霜(しも)の巨人およびその一族と、牝牛(めうし)のアウズンブラが生まれた。アウズンブラから生まれた人間の姿をした神は、巨人族の娘を妻にして、オーディン、ヴィリ、ヴェーという三人の兄弟を作った。ここでも無から神が生まれることや巨人という共通点が見られる。
オーディンは北欧の古文字のルーン文字を発明したとされる。ルーン文字はスカンディナヴィアでは1500年頃まで用いられた。
ゲルマン語派はインド・ヨーロッパ語族のうちの一語派。次の上側の文字がルーン文字で、下側はゲルマン語派。両方に共通した字形。
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