曼荼羅(マンダラ)

チベットやインド含め、大乗仏教の中の密教では曼荼羅(まんだら)が描かれている。曼荼羅は本来「本質を得る」という意味。これは最高の悟りを得ることであり、この真理を表現したのが曼荼羅で、円輪(えんりん)のように過不足なく充実した境地であるため、円輪具足(えんりんぐそく)とも訳される。曼荼羅には仏、如来、菩薩(ぼさつ)、守護尊(しゅごそん)などを体系的に配列して描いている。また多くの曼荼羅は四角と円で表され、四つのT字型の門が描かれている。T字も共通シンボルだった。この曼荼羅が表しているのも無ということ。


須弥山(しゅみせん)

チベット仏教の創成神話では、空虚な空間から世界ができていく様子が述べられている。その中にできる金輪(こんりん)の中央に、様々な宝石からなる須弥山(しゅみせん)が水車の車軸のように自然にできあがったとある。次の図はその説明を表したもの。
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この須弥山を真上から見た模様は、曼荼羅(マンダラ)と同じ構図となっている。

曼荼羅(マンダラ)は無を表したシンボルという結論だった。つまり須弥山も無を表している。仏教寺院では仏像等を置くために一段高く設けられた場所のことを須弥壇(しゅみだん)というが、須弥山に由来する。その上に置かれた仏像は無という結論だったので、つまり像も台も全てが無をシンボル的に表したものということ。


カイラス山

チベット高原に位置するカイラス山の標高は6656m。
カイラス山(赤字)の地図

この山をヒンドゥー教ではリンガ(男根)として崇拝し、チベット仏教では須弥山(しゅみせん)と同一視される聖地。リンガ(男根)はシヴァ神の象徴で、どちらも無を表すという結論だった。次の画像ではリンガのシンボルと共に、片手をあげるポーズや三日月の共通シンボルも見られる。

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