イランにあった紀元前3000年のゾロアスター教には、有翼円盤とそこに乗る守護霊フラワシが見られる。フラワシは無のことで、この世の森羅万象に宿り、あらゆる自然現象を起こす霊的存在。
このフラワシが手に持っている輪(わ)は、エジプトのウラエウスの横に描かれている輪や、バビロニアの女神イシュタル像の持つ輪と同じで、共通のシンボル。
ゾロアスター教の最高神アフラ・マズダーも、手に輪と2本のヒモがついた王冠と笏(しゃく)を持つ。
次の画像は、イラン西部の遺跡ターク・イ・ブスタン。アフラ・マズダは中央の人物で、頭に三日月を乗せて王冠(輪と2本のヒモ)を渡している。
三日月のシンボルもサバジオスの手やエジプトの装飾品で見られた。
有翼円盤とフラワシは様々な場所で見られる。その一部は弓矢を手に持っていたり、牛の角の冠をしていることから、これも共通のシンボルの一つという結論だった。次の左の画像の弓を持った人物は、メソポタミアの都市アッシュールを守護するアッシュール神。
次はペルセポリスにあるアルタクセルクセス3世の墓所の浮き彫り。ここには有翼円盤に乗るフラワシと、弓矢を持つ人物、三日月、段々のへこみがある台などのシンボルが見られる。
また別の場所の有翼円盤とフラワシの彫刻の下には、菱形の網目状の装飾が見られる。この菱形も、シンボルが描かれたトルコのギョベクリ・テペの石柱に見られた。
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