■紀元前2000年頃 メキシコのマヤ文明

 マヤの創成神話も各地の神話と類似点が見られた。神話ポポル・ヴフでは無を、ただ静かな海と限りなくひろがる空と表している。そして創造主(ツァコル)と形成主(ビトル)、テペウとグクマッツ(ククルカン)、アロムとクァホロムだけが水の中で輝いていた。テペウとグクマッツが叫ぶと水の中から大地、山々が生み出され、その後、動物なども作られた。

マヤ文明の遺跡チチェン・イッツァのボールコートと戦士の神殿には、切込み接(は)ぎの石積みと蛇の頭像がある。

ククルカンの神殿には2匹の蛇の頭像があり、階段側面に影ができることで蛇の体がジグザグになって現れ、下部の頭像と合体する。ジグザグ模様も2匹の蛇も共通シンボルだった。ククルカンは別名グクマッツとも呼ばれる神。つまりこの神殿も無を表したもの。

戦士の神殿も、2つの黄金比を重ねた時にできる比率で設計されている。
1280px-Templo_de_los_Guerreros

 

グアテマラ北部、マヤの祭祀センターのサン・バルトロの壁画の黄金比の渦模様。

マヤ文明にある無数のピラミッド。



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